キャラクターに魂を入れる! キャラクターの作り方描き方を徹底解説

ライトノベルはキャラクター小説とも言われるように、いかに魅力あるキャラクターを描けるかがポイントになります。

今回は、私がキャラクターを考えるときに心がけていることをまとめたいと思います。

キャラクターの基本情報を考える

キャラクターの基本情報とは、人間なら男か女か、名前、生年月日、身長、体重、容姿、属性などのことです。

オンラインゲームでは、ゲーム開始時に自分が動かすキャラクターを作ると思いますが、そこで決めることとほとんど同じことをやるわけです。

ここでのポイントは完璧なキャラクターよりも弱点が多い方が、ストーリーが面白くなるということです。

ゲームでは、無双プレイをしたい場合は、弱点のない完璧なキャラクターを作ろうとするかもしれません。

でも、ライトノベルや小説では、完璧なキャラクターだとストーリーを面白くすることは難しいのが一般的だと思います。

というのは、完璧なキャラクターだと、危機的な状況に陥っても、簡単にくぐり抜けてしまうので、緊張感を出すのが難しくなります。

こうしたキャラクターで緊張感あるストーリーにするには、荒唐無稽な状況を考えなければならず、それを考えるだけでものすごい労力を要するわけです。

それに対して、弱点のあるキャラクターなら、危機的な状況を描きやすいのでストーリーにも緊張感を持たせることができます。

さらに弱点を克服しつつ、成長して行くストーリーにできるので、読者の心を掴みやすいと言えます。

もちろん、良いところが一つもなく弱点だらけでも、それはそれで面白くないので、バランスも大切です。

キャラクターの出生から現在までの経歴を考える

キャラクターの基本情報は、小説に登場する時点でのプロフィールになります。

MOB的なキャラクターならそれだけでもいいかもしれませんが、主要キャラクターは基本情報だけでは、小説内でうまく動かすことができません。

このキャラクターが何を考えてどう行動するのかが分からないからです。

ここで注目したいのは、キャラクターのセリフや行動は、誰が考えているのかということです。

当然、小説を書いている作者でしょ? と思われるかもしれませんが、作者が考えていたら筆は進みません。

セリフはキャラクター自身が発するものですし、行動もキャラクターが決めるものなのです。

作者はキャラクターがやろうとしていることを代筆しているに過ぎないというのが本物のキャラクター小説です。

キャラクターは作者とは別の人格を持った架空の存在でなければなりません。

こうした架空の人格を作り上げるには、小説に登場する時点でのプロフィールだけでなく、出生から現在までの経歴を細かく考える必要があります。

キャラクターは小説に登場する時点までに様々な経験を積み重ねています。

学校に通って成功体験を積んでいれば朗らかな性格になりますし、逆に虐げられていれば陰気な性格になるでしょう。

お金持ちなら金銭感覚が庶民と違いますし、逆に経済的に恵まれていなければ、お金に執着するかもしれません。

例えば、キャラクターの眼の前に100万円の札束が落ちていたときに、そのキャラクターがどう行動するかは、生い立ちにより異なります。

普段からお札を持っているお金持ちなら、なんとも思わないでしょう。
性格の良い子なら、警察に届けなければと考えるでしょう。
お金に執着している人物なら、横領するでしょう。

このような行動の違いを生み出すには、生い立ちから詳しく設定しなければならないわけです。

キャラクターの出生から現在までの経歴を詳細に考えても小説には登場しないこともあります。すると考えるだけ無駄ではないかと思われるかもしれませんが、やはり、キャラクターに深みを持たせるには欠かせない作業です。

キャラクターの人数をしぼる

小説の中で主に動かすキャラクターは人数をしぼることが大切です。

例えば、学校を舞台にする場合、生徒が何百人といるわけですし、クラス内だけでも30人といった数になります。

ただ、生徒一人ひとりを詳細に描くことは小説では難しいものです。

教室を舞台にするにしても、メインとなるのは主人公やその仲間で4人程度、ライバル関係になる人が1人とその取り巻き3人ほどが限度ではないでしょうか。

それ以上の人数を登場させると、読者も混乱してしまい、話についていけなくなります。

そうなると、主人公は必然的に友だちが少ない根暗な人物になるのではないかと思われるかもしれませんが、そうとは限りません。

友達がたくさんいる人を主人公にしたとしても、ストーリーに関係ない友人との会話は、地の文で流して、メインとなる人物と接触のときだけ、感情や会話を入れるといった工夫をすることで、メインの人物を際立たせることができます。

また、似たような人物はまとめてしまうのもポイントです。

例えば、ドラクエ3では、勇者、戦士、僧侶、魔法使いというパーティが標準ですが、小説では書き分けが難しくなりがちです。

まず、勇者と戦士はどちらも剣で戦うのに、違いをどう出すのかという問題に直面します。

この場合は、勇者のキャラはカットして戦士にまとめるということが考えられます。

また、僧侶、魔法使いは、それぞれ回復魔法の使い手と攻撃魔法の使い手に分けられるわけですが、どちらも魔法の使い手であることに変わりはなく、いずれ書き分けが難しくなります。

これも、僧侶、魔法使いをまとめて、賢者のキャラ1人にしておけば描きやすくなります。

主要人物を戦士と賢者の2人に絞れば、お互いを補い合うバディものとして書きやすくなりますし、人物を引き立てやすくなるわけです。

憧れを抱き、感情移入できるキャラクターを描く

ライトノベルのキャラクターと言うと、特別な才能があったり、超人的な能力を持っている人物が主人公になるというイメージがあるかもしれません。

もちろん、超人的なキャラクターは、憧れの対象となりやすいので、主人公に向いていると言えます。

ただ、何もかも完璧すぎる人間に対しては、こんな人物がいるはずがないと白けてしまい、読者が感情移入しづらいという面があります。

超人的な面がある一方で、弱点とか、普通の人と同じように悩むこともある。こうした人物なら、読者も憧れを抱きつつ、感情移入しやすくなります。

一方、平凡な人物は、読者と同じ土俵で物事を考えたり、感動したりするので、読者が感情移入しやすいという特徴があります。

ただ、平凡な人間に対して、憧れる読者は少ないと思われます。

そのため、憧れの対象を他に用意しなければなりません。物語の舞台でもいいですし、他の登場人物でもよいでしょう。

例えば、主人公をあえて平凡な設定にして、その仲間に非凡な能力を持つ、憧れ系のキャラクターを配することで、読者に「このチームに入りたい」と思わせるのも有効な方法です。

キャラクターの成長を描く

ライトノベルのキャラクターは、何かしらで成長することが重要です。

例えば、すでに世界最強の剣術を習得していて、敵の襲撃を受けても常に瞬殺して、事件もあっさり解決してしまう主人公だとどうでしょう。

暴れん坊将軍などの勧善懲悪ものの時代劇と同じで、毎度パターン化した話の繰り返しになってしまうのではないでしょうか。

小説だとそれでは飽きられてしまいます。

登場時は、剣術が全然ダメだったけど、師匠に出会って剣の腕を磨き、やがて剣術を極め、ライバルを倒すという流れなら、読者もワクワクしながら読んでくれるはずです。

もちろん、成長する部分は剣術等の戦いの能力に限る必要はなく、知識でもいいですし、人間関係が苦手な人がいろいろな人と関わって成長するストーリーもありでしょう。

いずれにしても、何かしらの成長を描くことが、キャラクター小説の重要なポイントになります。

まとめ

ライトノベルはキャラクター小説と呼ばれることがあります。

人数を絞り、魅力的で読者に受け入れられるキャラクターを掘り下げて描くことがポイントです。

キャラクターの言動は、作者が考えるわけではありません。キャラクターが勝手に動く状態まで作りこむことが大切です。

そのためには、キャラクターの基本情報だけでなく、出生から現在までの経歴など、小説には登場しない設定も考えましょう。

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