大滝しおんの晴筆雨筆

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悪質商法から身を守る3つの武器!消費者3法(消費者契約法・特商法・割賦販売法)でトラブルを解決する方法

消費者トラブルの解決策というと、クーリング・オフを真っ先に思い浮かべると思います。

クーリング・オフの期間が過ぎてしまい、クーリング・オフができないと、消費者トラブルを解決することはできないと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、消費者トラブルの解決策は一つではありません。

クーリング・オフは、特定商取引法という法律に基づいた制度ですが、それ以外にも消費者契約法や割賦販売法といった法律があります。

この3つの法律は「消費者3法」と呼ばれています。

それぞれの法律には、消費者トラブルを解決する強力な手段が備わっています。それぞれの法律の概要とその使い方を分かりやすく解説します。

 

なぜ「消費者3法」が必要なのか? 消費者トラブル解決の全体像

 

契約の基本は、民法にルールが定められています。

しかし、事業者と消費者の情報・交渉力に大きな格差があり、民法だけで消費者を保護することはできません。

そこで、民法の特別法として、消費者との契約について特に規定した、消費者契約法、さらに、消費者トラブルが特に発生しやすい取引類型について特定商取引法を設けることで、消費者を保護しています。

 

また、今では代金の支払い方法として、クレジットカードや個別クレジット契約が締結されることが多いです。

販売業者との売買契約とクレジットカード会社とのクレジット契約は別の契約になるため、売買契約でトラブルが生じても、クレジットカード会社はそれとは無関係に消費者に支払いを請求できるのが民法上の建前になっています。

しかし、売買契約を消費者契約法や特定商取引法により取り消しても、代金は支払わなければならないというのでは意味がありません。

そこで、売買契約で一定のトラブルが生じた場合は、クレジットカード会社への支払いも拒絶できる旨の規定が割賦販売法により定められています。

 

そして、消費者契約法、特定商取引法、割賦販売法の3つの法律は、それぞれの角度から消費者を保護するための手段を提供しています。



法律のグループ

法律名

法律が守る着眼点

取引方法規制

特定商取引法(特商法)

「どこで、どのように」契約を結んだか(訪問販売や電話勧誘など)。

契約内容規制

消費者契約法(消契法)

「契約の中身」と「勧誘行為」に問題がないか。

支払い方法規制

割賦販売法

「支払い方法」に問題がないか(クレジット利用など)。

 

例えば、訪問販売で契約したがクーリング・オフ期間を過ぎてしまっても、勧誘方法に問題があれば、消費者契約法により取消しが可能です。

また、クレジットカード会社からの支払い請求に対して、支払停止の抗弁権を主張することもできます。

このように、一つのトラブルについて、複数の法律を活用することで解決に導くことが可能になっているわけです。

まとめるとそれぞれの法律は、次のような解決手段を用意しているわけです。

 

  • 特定商取引法:契約を無条件で撤回できる(クーリング・オフ)。
  • 消費者契約法:悪質な契約を取り消し・無効にできる。
  • 割賦販売法:支払いを拒否できる。



特定商取引法(特商法):契約場所・手法に着目した「クーリング・オフ」の法律

 

特定商取引法は、消費者トラブルが生じやすい特定の取引方法を規制し、消費者を保護することを目的としています。

消費者の代表的な権利が、「クーリング・オフ」です。



特定商取引法の対象となる取引とは

 

特定商取引法が適用されるのは、以下の7種類の取引です。

 

  • 訪問販売
  • 通信販売(ネット通販など)
  • 電話勧誘販売
  • 連鎖販売取引(マルチ商法、MLMなど)
  • 特定継続的役務提供(エステ、語学教室など長期・高額サービスなど)
  • 業務提供誘引販売取引(内職商法など)
  • 訪問購入

 

これらの取引は、消費者が冷静に考える時間がない状況で契約させられたり、情報が不十分だったりすることが多いため、特別な規制が設けられています。

販売者は、こうした取引を禁止されているわけではありませんが、法律の規制を遵守していない場合は、行政処分の対象となったり、業務停止命令を受けることがあります。



「無条件の契約解除(クーリング・オフ)」の使い方

 

消費者を直接保護するための代表的な規定がクーリング・オフです。

消費者は契約締結後、一定期間内なら、頭を冷やして契約内容を見直し、無条件で契約を解除することができます。

 

  • 無条件の解除: 理由を問わず、消費者が一方的に契約を解除できます。
  • 期間: 原則として、法定の書面を受け取った日から8日間(連鎖販売取引や業務提供誘引販売取引などは例外的に20日間)です。
  • 通知方法: クーリング・オフの証拠を残すため、必ず書面(内容証明郵便が最も確実)で通知しましょう。



消費者契約法:悪質勧誘の契約を取り消し・無効にする法律

 

特定商取引法が適用されない取引や、クーリング・オフ期間が過ぎてしまった契約でも、事業者側の行為や契約内容に問題があれば、消費者契約法が使えます。



契約の「取り消し」:悪質な勧誘から契約を白紙に戻す

 

悪質な勧誘行為があった場合、消費者は契約を取り消し、契約を白紙に戻すことができます(消費者契約法第4条)。

 

  • 断定的な判断の提供: 「絶対に儲かる」「必ず治る」など、将来の不確実なことを断定して説明された場合。
  • 不実告知・不利益事実の不告知: 嘘をつかれたり、不利な事実を隠された場合。
  • 困惑: 居座りや退去妨害などで、帰りたいのに帰してもらえなかった場合。

 

【重要】 取り消しは、クーリング・オフと異なり、「追認をすることができる時(詐欺だと気づいた時など)から1年間」又は「消費者契約の締結の時から5年間」まで行使できます。



契約の「無効」:不当な条項(キャンセル料・免責条項)を効力なしにする

 

契約書にサインをしていても、消費者にとって一方的に不当な条項は法律によって無効になります。

 

  • 不当なキャンセル料: 解約時に事業者に生じる平均的な損害額を超える高額な違約金やキャンセル料は、その超える部分が無効となります(消費者契約法第9条)。
  • 免責条項: 事業者の責任(債務不履行や不法行為)を一方的に免除する条項は無効となります(消費者契約法第8条)。



割賦販売法:クレジット・ローン利用時の「支払いのトラブル」を防ぐ法律

 

割賦販売法は、クレジットやローンの分割払いを利用して商品やサービスを購入した消費者を守る法律です。



割賦販売法の役割:クレジット契約特有のリスクから消費者を守る

 

クレジット契約では、あなたは商品やサービスを提供する販売店と、支払いを代行するクレジット会社の二社と契約を結んでいます。

販売店からサービスが提供されないなどトラブルが発生しても、形式的にはクレジット会社への支払い義務は残ってしまいます。このリスクから消費者を守るのが割賦販売法です。



割賦販売法の「支払停止の抗弁権」の使い方

 

割賦販売法の最大の武器は、支払停止の抗弁権です。

 

  • 権利の内容: 購入した商品やサービスに重大な問題があったにもかかわらず、販売店が対応してくれない場合、クレジット会社への支払いを拒否できる権利です。(ただし、割賦販売価格が4万円以下の契約[リボルビングは現金販売価格が3万8千円以下]は対象外とされているので注意が必要です。)
  • 使い方: 問題の解決のため、まず販売店との交渉を試みます。解決しない場合、クレジット会社に対し、商品に問題があることを明記した書面で「抗弁権の主張」を通知します。



消費者トラブル発生時にあなたが行うべき具体的な対応ステップ

 

消費者トラブルに遭った際、どの法律を使うにしても、冷静な行動と適切な手続きが必要です。



ステップ1:証拠の保全(録音・書面)

 

事業者との契約書、広告、パンフレットを全て保管する。

勧誘時の会話や、トラブル時のやり取りは、可能な限り録音する。

メールやLINEなどのやり取りも全て保存する。



ステップ2:どの法律が使えるかを確認する

 

クーリング・オフ期間内か? → 特定商取引法。

勧誘や契約内容に問題がないか? → 消費者契約法。

クレジット契約で、商品に問題があるのに販売店が対応しないか? → 割賦販売法。



ステップ3:公的機関や専門家への相談

 

個人の判断で法律を適用しようとすると、かえってトラブルをこじらせる可能性があります。必ず専門家や公的機関に相談しましょう。

 

消費者ホットライン「188(いやや!)」:最寄りの消費生活センターにつながり、無料で助言を得られます。

専門家(行政書士や弁護士):クーリング・オフや契約の取り消し・無効の主張は、内容証明郵便など法律的な手続きが必要であり、専門家に依頼することで確実に行えます。



まとめ

 

消費者3法は、私たちが悪質な取引に巻き込まれたときに、消費者トラブルを解決するための有効な手段になります。

クーリング・オフ以外にも解決手段があることを理解したうえで、状況に応じた適切な対策を取ることが大切です。

ただ、一人で解決しようとするとトラブルが大きくなることもあるので、まずは、最寄りの消費生活センターや法律の専門家に相談しましょう。



灯油の売買契約に附随する説明義務(浦和地判平成5年12月27日)

今日は「売買契約に附随する説明義務」に関する判例です。

Aさんはストーブの灯油を購入するつもりでポリタンクを持参してガソリンスタンドに赴きました。

その際、Aさんは誤ってガソリンを購入してしまいました。店員は不審に思ったものの言われるままにポリタンクにガソリンを入れて、Aさんに引き渡しました。

そして、Aさんがストーブにそのガソリンを入れたところ、火災が発生しました。

この場合、ガソリンスタンドの店員に何の責任もないと言えるのでしょうか?

 

消防法により、ガソリンを購入するには携行缶を使用しなければならないことになっており、ポリタンクに入れることは禁止されています。

この点を考慮すれば、お客さんがポリタンクでガソリンを購入しに来た場合は、店員は灯油の間違いではないかと確認したり、携行缶が必要であることを説明すべき附随義務があると言えます。

それにもかかわらず、漫然とポリタンクにガソリンを入れて販売した場合は、ガソリンスタンド側の店員には附随義務違反があることになるため、裁判所は、店員にも火災事故につき一定の責任があると判断しました(浦和地判平成5年12月27日)。

契約の「困った」を解決する切り札!消費者契約法で悪質な勧誘・不当な契約条項を無効にする方法

「契約書にサインしてしまったから……」「クーリング・オフの期間が過ぎたからもうダメだ……」と諦めていませんか?

高額なエステの契約、儲からない投資話、解約時に法外な手数料を請求された。このような「困った」状況から、私たち消費者を守る切り札となる法律が、「消費者契約法(消契法)」です。

特定商取引に関する法律(特定商取引法)によるクーリング・オフと並び、この法律は悪質な事業者に対抗するための強力な武器になります。もしもの時に役立つよう、消費者契約法の基本と具体的な使い方を解説します。

 

契約の「困った」を解決する切り札!消費者契約法とは?

 

私たちの日常生活における契約関係、例えば、お店での買い物や携帯電話の契約などについては、民法という法律が根本的なルールを定めています。

しかし、民法とは別に消費者契約法という法律が存在するのはなぜなのでしょうか?

その理由を解説します。

 

 

消費者契約法が生まれた背景:なぜ特別な法律が必要なのか

 

契約は本来、対等な立場の当事者同士が自由に結ぶのが原則です(民法の「契約自由の原則」)。

しかし、実際の取引では、商品やサービスについて圧倒的な情報量と交渉力を持つ事業者と、そうではない消費者の間には大きな格差があります。

この格差につけ込み、巧みな話術で消費者を騙したり、一方的に不利な契約内容を押し付けたりするケースが後を絶ちません。

消費者契約法は、この「情報・交渉力の格差」を埋め、事業者による不当な行為から消費者の権利を守るために、民法の特別法として生まれました。

 

 

ズバリ、消費者契約法が「守ってくれる」2つのこと

 

消費者契約法(消契法)が私たちを守ってくれる主要な機能は、以下の2つです 。   

 

機能1:クーリング・オフの期間が過ぎても契約の取消しができる

契約締結時の事業者側の説明に問題があったり、消費者を困惑させて契約を締結した場合などに、消費者契約法第4条等に基づいて、契約を取り消すことができます 。   

 

機能2:不当な契約条項を無効とすることができる

事業者と締結した契約条項のうち、消費者にとって著しく不当な条項については、消費者契約法第8条等に基づいて、その条項を無効とすることができます 。   

 

 

悪質な勧誘から契約を白紙に戻す!契約の取り消しが可能なケース

 

事業者の説明や勧誘に問題があった場合、消費者契約法第4条に基づき、私たちは契約の意思表示を取り消すことができます。

クーリング・オフ期間を過ぎていても、この「取り消し」の要件を満たせば契約を白紙に戻せる可能性があるのです。

特に実務でよく問題になる以下の3つのケースを把握しておきましょう。

 

 

「断定的な判断の提供」:将来の不確実なことを絶対、確実だと言われた

 

将来の不確実なこと(例:儲け、病気の回復、商品の価値)について、事業者が「確実である」と断定して説明したために契約した場合、契約を取り消せます。

例えば、

  • 投資セミナーで「この商品は絶対に値上がりします」と断言された。
  • 健康食品の販売で「このサプリを飲めば病気が完治します」と言い切られた。

このように、実際には確実でないにもかかわらず、消費者を誤解させるように断定的な表現を使ったことがポイントです。

 

「不実告知」や「不利益事実の不告知」:嘘や都合の悪いことを隠された

 

契約時の事業者の説明に「不実告知」や「不利益事実の不告知」がある場合は、契約を取り消せます。

 

不実告知(嘘を教えられた)

重要な事柄について「事実と違うこと」を説明された場合です。

例えば、「この商品は最高級の素材を使っています」と説明したのに、実際は安価な素材だった場合です。

 

不利益事実の不告知(都合の悪いことを知らされなかった)

商品の価値や契約の重要事項について、消費者が「誤解している」ことを事業者が知りながら、あえて都合の悪い事実を教えなかった場合です。

例えば、太陽光発電システムの販売で、周辺環境から見て発電量が極端に少ないことを知りながら、その事実を告げなかった場合です。

 

 

「帰ってほしいのに……」困惑による取り消し:居座りや退去の妨害

 

契約を結ぶ意思がないのに、「帰りたい」「もうやめます」と言っても帰らせてもらえなかったり、長時間の拘束を受けたりして困惑した状態で契約した場合も取り消しが認められます。

 

例えば、

  • 自宅に来たセールスマンに「契約するまで帰らない」と言われ、長時間居座られた。
  • 事務所で面談中、退席しようとしたら「話はまだ終わっていない」とドアの前に立ちはだかった。

といったケースです。

 

 

「契約書に書いてあるから仕方ない」は間違い!不当な条項を無効にするルール

 

事業者から渡される契約書や利用規約(約款)には、消費者にとって一方的に不利なルールが紛れ込んでいることがあります。消費者契約法は、このような不当な条項について、たとえ契約書にサインをしていても、その部分を無効にできると定めています。

 

 

不当な「キャンセル料(損害賠償額の予定)」の無効

 

契約を途中で解除したとき、事業者に生じる平均的な損害額を超えるキャンセル料や違約金は無効となります(消費者契約法第9条)。

 

例えば、

  • 英会話教室の途中解約時、残りの回数分の全額を違約金として請求された。
  • ウェブサイトの利用規約に「解約時には商品代金の100%を支払うこと」と記載されていた。

といったケースでは、事業者側が通常被る損害額を超えていれば、その超える部分は無効となり、支払う必要はありません。

 

 

事業者の責任を免除する条項の無効

 

購入した商品に欠陥があった、サービスを利用して怪我をしたなど、事業者の責任で消費者が損害を被ったにもかかわらず、「一切責任を負いません」とする条項は無効です(消費者契約法第8条)。

民法上は、契約で責任を免除すると定めることも可能とされていますが、事業者と消費者の契約については、免責条項を盛り込んでも無効としています。過失による責任まで免除する条項は、消費者の権利を著しく制限するため認められません。

 

 

あなたが今すぐ取るべき行動:消費者契約法の取消権の行使、無効の主張のために

 

事業者と不当な契約を結ばされたあなたが、消費者契約法を「武器」にするためには、具体的な行動が必要です。

 

 

証拠を残すことが命綱!何を記録すべきか

 

「言った」「言わない」のトラブルを避けるためにも、証拠の確保が最も重要です。

 

  • 勧誘時の会話の録音:スマートフォンなどで、悪質な勧誘時の会話を録音しておきましょう。
  • 契約書、パンフレット、広告:全てを保管し、日付をメモしておきましょう。
  • メールやSNSの記録:事業者とのやり取りは全て保存しておきましょう。

 

 

取り消し(無効)の意思表示は「内容証明郵便」で

 

契約の取り消しや、不当な条項の無効を主張する際は、口頭ではなく、書面で意思を伝えるべきです。

特に、内容証明郵便を利用することで、「いつ、どのような内容の通知を相手に送ったか」という証拠が公的に残ります。これはその後の交渉や裁判で非常に有力な証拠となります。

 

 

迷ったら、まずココに相談!公的な相談窓口の活用

 

消費者契約法が使えるかどうかの判断は、法律の専門知識が必要です。迷ったり、証拠集めに不安を感じたりしたら、すぐに公的な相談窓口を利用しましょう。

 

  • 消費者ホットライン「188(いやや!)」:最寄りの消費生活センターにつながります。
  • お住まいの自治体の消費生活センター:無料で相談を受け付けており、問題解決のための助言やあっせんを行ってくれます。

 

消費者契約法は、私たち一人ひとりの消費生活を守るために作られた法律です。悪質なトラブルに遭い、泣き寝入りしそうになったとき、この法律を思い出し、まずは公的な相談窓口に相談しましょう。

性風俗特殊営業のために利用されていたことが心理的瑕疵に当たるケース(福岡高判平23年3月8日)

今日も「マンションの心理的瑕疵」に関する判例です。

Aさんはマンションの居室を購入しました。ところがこのマンションの居室は前入居者が長期間に渡って、性風俗特殊営業のために利用していました。

なお、このマンションでは、管理規約により居室を住居用以外の用途で使用することは禁止されていましたが、当該居室への人の出入りからして当該営業が営まれているのではないかとの噂が流れ、管理組合が調べたところ事実が発覚しました。

その前入居者は賃借人だったことから、管理組合が前入居者に対して、賃貸借契約解除と居室の明渡しを求める訴訟を提起、その後和解が成立し、前入居者が退去したという経緯があります。

果たして、このことは心理的瑕疵に当たるのでしょうか?

 

裁判所は、上記のような事情がある居室を購入者が使用することにより通常人として耐え難い程度の心理的負担を負うというべき事情に当たると判断しました。

そのうえで、裁判所は当該居室の売主と仲介した宅建業者に対して、Aさんに100万円の損害賠償を行うように命じました(福岡高判平23年3月8日)。

 

心理的瑕疵というと、いわゆる事故物件をイメージしがちですが、こうした事例でも心理的瑕疵に当たることがあるということです。参考にしてください。

事故物件の契約不適合責任(大阪高判平成18年12月19日)

今日は、「事故物件の契約不適合責任」の判例です。

宅建業者が不動産の売買契約で事故物件を扱う場合は、国土交通省がまとめた「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」に基づいて、取引相手に告知する義務があります。

判例の事例は、土地の売買契約でした。

その土地には約8年前には建物が存在しており、その建物内で殺人事件が発生していました。

ただ、土地の売買契約の時点では、建物は取り壊されて更地になっていました。

宅建業者が、このことを告知せずに、売り渡した後で、買主がこの件を知ってしまったという事例です。

買主は、事故物件である旨の告知がなされなかったことを理由に契約不適合責任を追及できるのでしょうか?

 

裁判所は、建物が既に取り壊されたとしても心理的瑕疵があると判断しました。

そのうえで、心理的瑕疵による損害賠償額を売買代金の5%と認定しています(大阪高判平成18年12月19日)。

 

なお、ガイドラインによれば、賃貸借契約の場合は、殺人事件でも概ね3年経過すれば告知義務がなくなるケースもありますが、売買契約の場合は何年経過しても告知義務が残ると解されています。

事故物件の告知義務に関してさらに詳しく知りたい方は、「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を参考にしてください。

 

 

Geminiにも認識されている『紫雲女子大学消費者センターの相談記録 初回500円の甘い罠』

私は、小説執筆で、GeminiをはじめとしたAIも活用しています。
ふと思い立って、消費者トラブルについての小説は、私の小説以外にどのようなものがあるか質問してみました。
その結果……。

 

 

自分の小説がいきなり紹介されていてびっくり!
さらに細かく質問してみると……。

 

 

というわけで、消費者トラブルについて分かりやすく学べる小説は、『紫雲女子大学消費者センターの相談記録』シリーズが唯一無二のようです!


ライトノベル小説「紫雲女子大学消費者センターの相談記録 初回500円の甘い罠(通称:シジョセン)」は、かわいくて賢く、正義感の溢れる女子大生たちが相談者の依頼を受けて消費者問題など様々な事件を解決していくリーガルコメディ。
ミステリー小説、恋愛小説、ラブコメ小説、アクション小説、リーガルサスペンスの要素も詰まっています。

読書が好きなら誰でもお読みいただけますが、特に次のような方におススメです。

  • 法学部や家政学部の学生
  • 消費者問題に興味のある学生
  • 消費生活センターなどで働きたい方
  • 消費生活相談員資格試験、消費生活アドバイザー試験、消費生活コンサルタントなどの試験合格を目指す受験生
  • 司法試験、司法書士試験、行政書士試験等士業の国家資格試験合格を目指す受験生

読み流すだけで法学部で消費者法の講義を受けたのと同等以上の知識も身につきます。
楽しく読めて法律知識も身につくので「一石二鳥」のライトノベルです。
ライトノベルを読む時間が法律の勉強にもなるってタイパ最強だと思いませんか?
ぜひ、お楽しみください。


最後に著者によるあらすじを載せておきます。

秋田県から上京した「七緒実乃里」は、紫雲女子大学法学部法律学科の1年生。

ずる賢い人から騙されないように法律知識を身につけようとして法学部を選んだのだが、入学早々、悪質な消費者トラブルの被害者になってしまう。

実乃里は、救いを求めて「紫雲女子大学消費者センター(シジョセン)」に相談する。

そこには、

  • 司法試験予備試験に合格した俊才の現役法学部生「神前愛佳」
  • 桁違いの財力を持ちお紅茶で優しく相談者を癒やすお嬢様女子大生「芽森琴音」
  • 女子大空手部の大会で優勝した空手女子の「白砂菜月」
  • 予備試験組でありながらやる気がない新米弁護士の顧問「村正悠也」
    がいた。

消費者トラブル解決を機に実乃里も彼女たちと一緒に「シジョセン」の活動に加わるが、様々な難事件が待ち構えていて……。


出版社のサイトではスピンオフ小説をお読みいただけます。

bunkyosha.com

bunkyosha.com

著者大滝しおんによる詳細な解説は公式ブログでお読みいただけます。

ootakishion.com

ぜひ、お楽しみください!

 

大滝しおんの新作執筆開始!

現役士業のライトノベル作家である大滝しおんの現在の活動についてまとめておきます。

紫雲女子大学消費者センターの相談記録 初回500円の甘い罠(通称:シジョセン)が書籍化!


2025年5月15日(木)に文響社から「紫雲女子大学消費者センターの相談記録 初回500円の甘い罠(通称:シジョセン)」が出版されました。

 

シジョセンの詳細は下記のページにまとめています。

ootakishion.com

 

紫雲女子大学消費者センターの相談記録の続編執筆完了!

 

「紫雲女子大学消費者センターの相談記録 初回500円の甘い罠(通称:シジョセン)」の続編の執筆が完了しました!

 

「紫雲女子大学消費者センターの相談記録」第2巻の仮タイトルは、『コンフィデンス・ガール『テミス』の挑戦状』です。

 

7月中旬から9月にかけての物語で大学も休みになるため、実乃里たちは浴衣姿で夏祭りに参加したり、シジョセンメンバー全員で愛佳のふるさとである新潟県に合宿に赴いたりします。

もちろん、そんな中でも、訪問販売、訪問購入、悪徳リフォーム詐欺、オンラインゲーム絡みの消費者トラブルなどが起きます。

そして、9月には大学の後期が始まりますが、そこでタイトルに有る通り、テミスを名乗るコンフィデンス・ガールが挑戦状を突きつけてきて、シジョセンメンバーが翻弄されてしまいます。送り付け商法や未公開株商法などの消費者トラブルが起き、テミスの事件と複雑に絡んできます。

更に、実乃里はストーカー被害に巻き込まれ危機一髪の状況に追い込まれてしまいます。

その他、愛佳の家族が登場したり、琴音の過去が明らかになったり、新たなキャラクターが登場したりと、盛りだくさんの内容になっています。

 

文字数はトータルで255,000文字!

通常の文庫本の2冊分の長さに3つの物語を入れました!

 

第1巻の初回500円の甘い罠よりも、エンターテインメント性の高い物語です!

既に出版社に原稿を送りましたので楽しみに待っていてください。