プロでもアマチュアでも、一日の時間のうち、小説の執筆のために費やせる時間には限りがあると思います。
限られた時間の中で小説を書くには、小説の執筆スピードを上げることが重要です。
今回は、小説の執筆のスピードを上げるために、私が実践していることを紹介します。
小説の執筆時間が限られているなら執筆スピードを上げる
ライトノベルや小説を書いている人のほとんどは、専業ではなく、本業や学業と両立させていると思います。
一日のうち、小説の執筆のためにかけられる時間が限られている方がほとんどでしょう。
仕事を調整するなどして小説を書く時間を捻出できれば最高ですが、経済的に難しい方も多いでしょう。
時間が限られている中で小説を書き続けるためには、「執筆スピードを上げること」を課題としている方もいらっしゃると思います。
私も専業ではないので、小説の執筆のために費やせる時間は多くても、一日に2時間です。
一週間で10,000文字は書きたいので、5日稼働として、一日2時間で2,000文字から3,000文字程度書くことを目標にしています。
国家試験の論文と違い、ペンではなくパソコンで書けるわけですから、時間当たりの執筆量をもっと増やせるはずだと思っています。
これからも「執筆スピードを上げること」は追及していきたいです。
では、執筆スピードを上げるにはどうしたらよいのか?
私が心掛けていることを紹介します。
登場人物を作りこんでおく
執筆スピードが上がらない原因は、考えながら書いているためです。
場面ごとに登場人物が何を考えてどう行動するかを考えながら書いていたら、考える度に手が止まってしまいますし、時間がどんどん過ぎてしまいます。
「この人物ならこの場面ではこう行動するはずだ」
という確信を持っていれば、迷わず書き進めることができるものです。
そのためには、以前の記事でも書いたように、登場人物を作りこんでおくことが大切です。
キャラクターが勝手に動く状態になれば、作者が悩まなくても、物語は進んでいくものです。
舞台も作りこんでおく
物語の舞台も考えながら書いていたら、執筆スピードが上がりません。
例えば、部屋の中であれば、
- 和室なのか洋室なのか?
- どのような物が置かれているのか?
- 窓からどんなものが見えるのか?
- 室内の温度や湿度は?
といったことです。
更に、大まかなこととしては、
- 季節はいつなのか?
- 天気は?
- 昼なのか、夜なのか?
といったこともあります。
これらが、少し違うだけでも、登場人物の感情や行動、服装も違ってくるものです。
例えば、寒い冬、室内に入ったばかりで部屋が温まっていなければ、登場人物は、オーバーを着たままで震えているかもしれません。
手が冷たければ、息で温めようしているかもしれません。
窓に目を向け、外に雪が積もっていれば、なおさら寒々しいでしょう。
物語の舞台を場面ごとにしっかりと作っておけば、登場人物がどのような感情になり、どう行動するかはおのずと決まってくるため、執筆スピードが上がります。
プロットをしっかりと立てておく
プロットとは、物語の最初から終わりまでの大まかな流れをまとめた計画のことです。
場面ごとに、
- 誰が登場するのか?
- 何が起きるのか?
- どのような展開になるのか?
- その場面における伏線は?
- 次の場面にどうつながるのか?
といったことをあらかじめ決めておきます。
先に書いた舞台の作りこみもプロットの段階でやっておくことが望ましいです。
プロットを作れば、物語のおおよその長さが見えますし、書き終えるのにどれくらい時間がかかるのかも目途がつきます。
推理小説とかどんでん返しのストーリーの場合は、必ず、場面ごとに伏線を仕込みますから、プロットなしではうまく書けないと思います。
プロットなしで書けるという方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合でも頭の中ではプロットが組み立てられているはずです。
頭の中だけでプロットを立てて済ませるのではなく、一度書き出してみると、物語全体を俯瞰することができます。物語が面白くなるのかどうか、意外性があるかといったことを視覚的に確認できるので、やはり、プロットは書いた方がいいです。
プロットを書いておけば、「次はどういう展開にしようか」と考えながら書く必要はなく、順番にタスクをこなしていくだけの作業になるので、格段に執筆スピードが上がります。
今日書くことは隙間時間で考えておく
「さて、今日は何を書こうか」
と、パソコンに向かって考えていたら、手が止まってしまうので執筆スピードが上がりません。
パソコンに向かった時は、今日書くことがまとまっていて、
「よっしゃ! 一気に書き出すぞ!」
という勢いで書けるようにすることが望ましいです。
そのためには、移動時間とか休み時間にプロットとにらめっこしながら、今日書くべきことをおおよそ頭の中でまとめておくとよいでしょう。
特に、お風呂に入っているときは、リラックスできるので、いいアイデアが浮かびやすいです。
執筆環境を整える
テクニック的な話は上記までに紹介したことが主なものになります。
次は、執筆に集中するための環境づくりです。
執筆しながら、他のことを考えたり、気が散って集中できない状況では、執筆スピードが上がるわけがありません。
受験勉強と同じように、執筆時は集中することが大切です。
私は、次のようにして、執筆に集中できる環境を作っています。
- 執筆する部屋にスマホを持ち込まない。
- 執筆する部屋にテレビやラジオを置かない。
- 執筆する部屋には、資料以外の小説や漫画は置かない。
- 執筆中はネットで余計な検索をしない。
- 執筆中はメールをチェックしない。
実は、私はスマホを使わない人間です。
一応、スマホは持っていますが、通知があった時に確認するだけで、普段からスマホを見ていることはありません。
本や執筆に必要な資料は、紙書籍で読むので、電子書籍も買いません。
ネットで情報を探す場合も、スマホよりもパソコンでキーボードを叩きながら探す派です。
そういうわけで、執筆する部屋にスマホを持ち込まないのは、私にとって苦ではありません。
小説を書くためのスマホアプリというものもあるようですが、型にはめられているようで、オリジナル性の高い物語を書きたい場合は向いていないように思います。
アイデアを思いついたときにメモを残すのには向いていますが、私は、今後もスマホメインで小説を書くことはないと思います。
まとめ
小説の執筆スピードを上げるにはどうしたらいいか?
私が実践していることを紹介しました。
まとめると次のとおりです。
- 登場人物を作りこんでおく
- 舞台も作りこんでおく
- プロットをしっかりと立てておく
- 今日書くことは隙間時間で考えておく
- 執筆環境を整える
小説の執筆スピードを上げることは、プロでもアマチュアの作家でも共通の課題だと思いますので、ぜひ、参考にしてください。