大滝しおんの晴筆雨筆

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事故物件の契約不適合責任(大阪高判平成18年12月19日)

今日は、「事故物件の契約不適合責任」の判例です。

宅建業者が不動産の売買契約で事故物件を扱う場合は、国土交通省がまとめた「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」に基づいて、取引相手に告知する義務があります。

判例の事例は、土地の売買契約でした。

その土地には約8年前には建物が存在しており、その建物内で殺人事件が発生していました。

ただ、土地の売買契約の時点では、建物は取り壊されて更地になっていました。

宅建業者が、このことを告知せずに、売り渡した後で、買主がこの件を知ってしまったという事例です。

買主は、事故物件である旨の告知がなされなかったことを理由に契約不適合責任を追及できるのでしょうか?

 

裁判所は、建物が既に取り壊されたとしても心理的瑕疵があると判断しました。

そのうえで、心理的瑕疵による損害賠償額を売買代金の5%と認定しています(大阪高判平成18年12月19日)。

 

なお、ガイドラインによれば、賃貸借契約の場合は、殺人事件でも概ね3年経過すれば告知義務がなくなるケースもありますが、売買契約の場合は何年経過しても告知義務が残ると解されています。

事故物件の告知義務に関してさらに詳しく知りたい方は、「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を参考にしてください。