大滝しおんの晴筆雨筆

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ライトノベルを書く前にやるべきこととは?

私は有名作家ではないので、ライトノベル(ライト文芸)の書き方を解説するのはおこがましいことだと思いますが、私がどのような心構えでライトノベルを書いているのか紹介しておこうと思います。

今回は、ライトノベルを書く前にやるべきことを4つ紹介します。

いろいろなジャンルの小説を読む

ライトノベル作家を目指している方は様々なきっかけで目指すようになったと思います。

例えば、

  • 書店で売られているライトノベルを読んだ。
  • 小説家になろうやカクヨムで面白い小説を見つけた。

といったようなきっかけの方が多いかもしれません。

ライトノベルをたくさん読んで、自分も同じようなライトノベルを書いてみようと思った方もいるでしょう。

でも、読むジャンルが、ライトノベルだけに偏っていたら、面白い小説は書けないですし、いずれ限界が来ると私は思います。

 

特に小説家になろうやカクヨムは、似たようなパターンの小説が多いので、そうした小説ばかり読んでいると、自分が小説を書く時もそのパターンに当てはめてしまいがちなので、結局同じような小説になってしまうと思います。

もちろん、「神話の法則」のように昔からの王道パターンはありますし、パターンに当てはめた方が、読者も安心して読んでくれるという面もあります。

ただ、王道パターンから外れた方が面白いこともありますし、ちょっと変わった光る小説を書くには、やはり、いろいろな小説を読んでおいた方がいいと思います。

 

かくいう私も、メインで書いているのはライト文芸ですが、ライト文芸ばかり読んでいるわけではありません。

純文学、大衆文学、古典、海外の小説と、様々なジャンルの小説を読んでいます。

多すぎて全部列記することはできませんが、自分の本棚でパッと目に付いた本を挙げると、

  • 澤田ふじ子
  • 池波正太郎
  • 井上靖
  • 山崎豊子
  • 堀田あけみ
  • 田中芳樹
  • ジョン・グリシャム
  • スティーヴ・マルティニ
  • 紅楼夢
  • 三国志
  • 源氏物語
  • ダルタニャン物語
  • 指輪物語
  • ハリーポッター

このようにライトノベルやライト文芸以外の小説の方がたくさん読んでいるという印象です。

 

プロ作家の小説を写読する

写読とは、写経のように小説をノートに書きながら読むという意味です。

やはり、小説の文章は論文やビジネス文書とは違います。

司法試験の勉強で論文を書きまくっていても、小説の文章がうまくなるわけではありません。

小説の文章に書き慣れるためには、プロ作家の小説を写読するのが一番効率が良いと私は思います。

 

小説を読むのと、小説を書くのも違います。

小説をたくさん読んでいても、自分で小説を書こうとすると、空想は沸いても、うまく文章化できないことが多いものです。

 

写読する小説は、自分の好きな作家でもよいと思いますが、海外小説の翻訳物は避けた方がいいと思います。

できれば、芥川賞や直木賞等を取った実績のある作家の小説が良いでしょう。

私の場合は、純文学でも大衆文学でもない中間小説と呼ばれる文体が好きなので、井上靖の天平の甍とか敦煌などの小説を写読していました。

 

写読は、作家の文体をそっくり真似できるようにするためのものではありません。

写読しているうちに、「自分ならこう書くけどね」という感じで、自然に自分の表現が生まれてくるようになります。

その段階に達すれば、写読を卒業して、自分なりの表現を確立していく段階に達すると思います。

知識を蓄える

ライトノベルというと、作家の妄想を書き出しているだけというイメージがあるかもしれません。

しかし、妄想だけで面白いものを書けている人はいないと思います。

 

勇者が活躍する冒険譚でも、物語の舞台をよりリアルにするためには、中世ヨーロッパの歴史やお城の知識、ヨーロッパ特有の武器の知識、中世ヨーロッパの庶民の暮らし、食事事情など、高校の世界史で勉強するよりもマニアックな知識が必要です。

本気で書いている人ならば、中世ヨーロッパ史の研究者並みに資料をそろえて、様々な下調べをしているはずです。

 

小説を書く時間が2割とすれば、残りの8割は下調べのために費やしているイメージになるでしょうか。

そうした資料の下調べなしで、ほかのライトノベルから拝借したり、自分のイメージだけで書いてしまうと、ステレオタイプの舞台や人物しか描けず、自分が読んでもつまらない小説になってしまいます。

 

私の場合は、リーガルサスペンスを主に書いていますが、普段から法律に関わっているので法律書や判例を読むことは研究にもなり、小説の資料の下調べにもなるという一石二鳥の状況です。

いずれは、明治から昭和初期の大審院時代の小説も書きたいと思っていますが、そのためには過去の法律や判例だけでなく、戦前の生活や社会情勢などの資料の下調べが必要と感じています。その時代は既に新聞も発行されていましたから、古い新聞は大いに役立つと思います。

 

人物創造の特訓をする

ライトノベルはキャラクター小説と呼ばれることもあり、人物を作り込む事が大切と言われています。

ところが、ステレオタイプの人物を描いてしまう人が多いように思います。

例えば、悪役令嬢という設定があります。

金持ちのお嬢様でヒロインの敵対者として登場し、ヒロインの恋路を邪魔するなどして散々いじめるものの最後は、ヒロインやヒロインの相手役に反撃されて敗北してしまうという立場の人です。

たいてい、派手な服を着て、ツリ目で、高級サロンを結成しているという設定ですが、それだけでは、ステレオタイプの悪役令嬢になってしまいます。

悪役令嬢だって、生まれたときは、可愛い赤ん坊だったはずで、いろいろな環境の影響を受けてそういう人物になったはずです。

過去にどんな事があったのか、どのような特技があるのか、どのようなこだわりや感情を持っているのか、といったような背景を設定することによって個性的な人物を作り出すことができるものです。

 

そのためには、いろいろな人物を作り出す特訓を普段からやっておくべきだと思います。

身近な人をじっくりと観察して意外な癖を見つけたり、どうしてそういう行動をするのか想像してみるのも良いでしょう。

有名な人物の生い立ちを調べて、様々な人生イベントの中で何を考えてどのような行動を取ったのか想像するのも良いでしょう。

こうした観察を通して、自分が描きたい人物像を作り上げていき、「この人物を動かしたい!」と思えたときに、初めて、物語が動き出すものだと私は思います。

 

ライトノベルでは、様々な人物が次々に登場するのが普通です。

人物を登場させたいと思ったときに、慌てて考えると、執筆の手が止まってしまいますし、作り込んでいない人物なので表面的な人物になってしまいます。

普段から、いろいろな人物を創造してストックしておき、いざ必要になったときに、ストックした人物の中から選んで出演させる。このような体制を作り上げておくと、スムーズに小説が書けると思います。

 

まとめ

ライトノベルを執筆する前にやっておくべきことは、

  • いろいろなジャンルの小説を読む
  • プロ作家の小説を写読する
  • 知識を蓄える
  • 人物創造の特訓をする

の4つであると紹介しました。

どれも一朝一夕にできることではなく、大変ですが、地道にこなしていくことが、良い小説を書くための近道だと私は思います。